(English) The truly mexican drink.
メスカルとテキーラの違い
メスカルはテキーラの母です。
メスカルの主原料であるアガベは、十年にもわたって大切に育てられ、雨の日も晴れの日も辛抱強く耐え抜いてやっと収穫されます。
メスカルとは、500年に渡る伝統です。想像してみてください。
メスカルの製造方法は500年も前から何一つ変わっていないのです。小規模な生産者がアガベを手作業で刈り取り、メキシコの大地を掘り、そこに木をくべて火山石を熱して自然によるオーブンにして蒸し焼きにするのです。全ての作業は手作業で行われ、テキーラとは違い何一つ工業化されていません。
そんな飲み物は他にご存知でしょうか?
テキーラ
アガベをもとにした蒸留酒はすべてメスカルと呼ばれます。従って、テキーラはすべてメスカルだと言えます。
テキーラに使うブルーアガベの一種類ですが、メスカルは50種類ぐらいのアガベが使用されています。
またテキーラはハリスコ、ミチョアカン、ナヤリト、タマウリパス州、それにグアナファトの5つの州で作られています。1800年代に入ってお酒の製造にも工業化が進み、テキーラは当時の最新設備を導入して、大量生産に踏み切りました。この工業化がテキーラとメスカルを決定的に分けました。テキーラ=大量生産、メスカル=小さな農家に農家による手作りの作業という図式がこの時に完成したのです。
メスカル
メスカルは職人技で作られているお酒です。それは、グアナファト、ゲレロ、オアハカ、ドゥランゴ、サンルイスポトシ、タマウリパス、サカテカスそしてミチョアカンという8つの州でバラエティ豊かな育成されたアガベから作られています。メスカルはアメリカ大陸でもっとも古いスピリッツであり、500年前から作られていました。
メスカルはピニャと呼ばれるアガベの中心を大地を掘った自然のオーブンで蒸し焼きにし、その際に出る煙で風味が加えられます。しかし、テキーラは工業化されたオーブンで蒸され、メスカルに比べて特に強い味や匂いなどはしません。
メスカルを生産する農家はメキシコ全体で4000ほどあり、各農家でユニークなメスカルを生産しています。近年ではアメリカで大ブームとなり、ジョージ・クルーニーなどのハリウッドのセレブもオーナーとなって生産しているほどです。